愛おしさ、というものを映画にするとこうなるんじゃないかな。
と、いう一本でした。
観ている間、ずっと涙ぐんでいました。
溢れるわけではなく、じんわり。
ハンカチで目の下を押さえながら、鑑賞したのは久々です。
理由が、自分でもわからないのですが、ひとつ確かなのは、前述の愛おしさ、だと思います。
ロケーション、セットや衣装、キャラクター、それら全てが、本当に美しくて癒されます。
特にキャラクター。
いやあ、もうキャスト全員が素晴らしくて素晴らしくて。キャスティングも、演技も存在感も何もかもが超一級品でした。
みんな、大好き!
(まあ、あえて文句をつけるなら、アメリカの話なのにめっちゃ、ヨーロッパの香りがしましたけど)
ストーリーはおおむね原作通り。
ですが、交互の時間軸とジョーの小説(現実と虚構)を織り交ぜて独自のテーマを浮かび上がらせています。
狙いはめっちゃ分かるのですが
(テーマのための構成)
個人的には、オーソドックスな時間軸進行で鑑賞したかったです。
何故かというと、俳優さんたちの演技(というか魅力)が素晴らしすぎたから…
例えば、若い頃の4姉妹。
若いメグの美しさ、ジョーの躍動感、エイミーの鬱憤、ベスの儚さと優しさ。
美しすぎます。キャラクターが生きてます。
だから、まとめて堪能したかったのです。お腹いっぱい味わいたかった。
なので、現在とこまめに切り替わると、ちょっとストレスを感じてしまいました。
あと、みんな知ってるクライマックスに辿り着くのに焦らされてる感が、少ししんどかったです。
とはいえ、何しろスクリーン上の世界は美しく、とにかく観ているだけで幸せな時間でした。