コモモ

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のコモモのレビュー・感想・評価

3.8
愛おしさ、というものを映画にするとこうなるんじゃないかな。

と、いう一本でした。

観ている間、ずっと涙ぐんでいました。
溢れるわけではなく、じんわり。
ハンカチで目の下を押さえながら、鑑賞したのは久々です。

理由が、自分でもわからないのですが、ひとつ確かなのは、前述の愛おしさ、だと思います。

ロケーション、セットや衣装、キャラクター、それら全てが、本当に美しくて癒されます。


特にキャラクター。
いやあ、もうキャスト全員が素晴らしくて素晴らしくて。キャスティングも、演技も存在感も何もかもが超一級品でした。
みんな、大好き!

(まあ、あえて文句をつけるなら、アメリカの話なのにめっちゃ、ヨーロッパの香りがしましたけど)



ストーリーはおおむね原作通り。

ですが、交互の時間軸とジョーの小説(現実と虚構)を織り交ぜて独自のテーマを浮かび上がらせています。

狙いはめっちゃ分かるのですが
(テーマのための構成)
個人的には、オーソドックスな時間軸進行で鑑賞したかったです。

何故かというと、俳優さんたちの演技(というか魅力)が素晴らしすぎたから…

例えば、若い頃の4姉妹。
若いメグの美しさ、ジョーの躍動感、エイミーの鬱憤、ベスの儚さと優しさ。
美しすぎます。キャラクターが生きてます。

だから、まとめて堪能したかったのです。お腹いっぱい味わいたかった。
なので、現在とこまめに切り替わると、ちょっとストレスを感じてしまいました。
あと、みんな知ってるクライマックスに辿り着くのに焦らされてる感が、少ししんどかったです。

とはいえ、何しろスクリーン上の世界は美しく、とにかく観ているだけで幸せな時間でした。
コモモ

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