雨虎

グリーンブックの雨虎のネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

実在する人物二人にスポットがあてられた映画。不勉強ながら彼らのことは全く知らず、鑑賞後に初めて知った。
時代を考えると当然かもしれないが人種(この映画では特に黒人)差別が色濃く残っており、差別をあまり意識していない、してこなかった日本ではそんな事まで気にするのかという驚きもあった。
差別意識の強くやや粗暴で無学、裕福でないが親しみを感じやすいトニーと、教養があり美しい所作でピアノの才能を持つが頑固な部分があるシャーリー。
序盤では差別を特に意識させる場面が非常に多く、運転手として採用された後もお世辞にも真面目とは言い難い勤務態度だったトニーが、シャーリーのピアノを聴き徐々に態度が変わっていく様はとても良かった。
特にフライドチキンを食べことがなく、手づかみでかぶりつくのを拒否するシャーリーを無理やり食べさせるシーンでは、フライドチキンは気に入ったがゴミをどうするかのか問うたときに車から投げ捨てるのをトニーに続いて行っていた部分は気に入った。その直後にジュースのカップを投げ捨てたのを見たシャーリーが「それはだめだ」と車をバックさせ拾いに行かせたシーンはくすりと笑った。
もちろん衝突やトラブルもあり、とてもドラマチックな映画だった。
雨虎

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