監督の差別発言の掘り返しや遺族のボイコット等、ネガティブな情報で少しナーバスな気持ちで臨んでしまったが良い意味で「ザ・作品賞」と言った感じの尖った何かは無いが丁寧に作られた優等生的ロードムービー映画の傑作で楽しむことが出来た。
この手の映画に自分が求めているのは「この2人の旅をずっと見ていたいな」という感情一点で、今作はそれを存分に満たしてくれた。
ラストで「ああ、家庭になんて戻らなければ良いのに」と不謹慎な気持ちを抱いてしまう良い凸凹コンビであった。
旅の中で影響を与え合い差別思想だった男は相手に尊敬と尊重を覚え、孤独だった男は「自ら心を開く」男になる。教科書みたいな映画だったが、それが良い。
