いの

バスターのバラードのいののレビュー・感想・評価

バスターのバラード(2018年製作の映画)
4.0
再鑑賞。西部劇もマカロニも出会ってから数年。まだまだ浅い理解しかできず、わかっているわけでは決してないのだけれど、どうして惹かれるのかっていうと、それは命が軽いからだと思う(それは理由のうちのひとつに過ぎないけれど)。命は軽い。偉い人も偉くない人も、あっけなく人は死ぬ。映画のなかで、先住民も開拓民も、端役も主役も、皆あっけなく死んでゆく。それがいい。命は軽いということが、時にわたしを支えてくれるのだと思う。


6篇から成る西部劇。6篇それぞれ違う監督が撮ったと言われたら信じちゃうかもしれない。それくらいバラエティに富んでいる。6篇とも監督・脚本はコーエン兄弟。みんな違ってみんないい(byみすゞ)。滋味をたっぷり含んだオトナの西部劇


メモ
この5年の間にわかるようになったキャスト
*第3話:ハリー・メリング(『ほの蒼き瞳』)
*第6話:ブレンダン・グリーソン(『イニシェリン島の精霊』)




【初鑑賞時の感想】2018年11月

昨夜、この映画の存在を知り、本日観賞
やっぱり西部劇では早撃ちしないとね!


短編集を紐解くように、6つのお話を味わう。秋から冬へと向かう今宵、月も出ないような空の下で。6つのお話とは、バスターのバラードと、開拓者のそれぞれの物語。


人生に意味なんて求めなくっていい。西部劇を観ているとそう思える。命なんて、軽くってちっぽけでいいんだと。生きてる間だけ生きていればいいのさ


その軽い命のために、素晴らしい撮影に、ものがたることの根源を混ぜて、祝詞(ユーモア)をふりかけてくれたコーエン兄弟に感謝。きっとそこには、広い大地を堀りながら、金を探し出すような大変な苦労や根気が必要だったのではないかと推察する。だからこそ、バラードを高らかに歌いながら、それをするのさ♪
いの

いの