コーエン兄弟による西部劇をテーマにした6つの短編集。
以下の通り↓
1、バスターのバラード
無法者のカウボーイの話。主人公のバスターがユニークだが恐ろしい。アニメチックな最後には笑った。
2、アルゴドネス付近
銀行強盗をしたカウボーイの話。この男、とにかく運がない。
3、食事券
老いた興行師と四肢がない語り部(シェイクスピア等)の青年の話。この中でダントツの胸糞ストーリーで唯一笑えない。
4、金の谷
大自然の中、1人で金塊を探す老人の物語。植物、動物、川…自然の描写が非常に美しい。フクロウ🦉さんの演技力が高くてびっくり笑
5、早とちりの娘
オレゴンを目指す少女の物語。最後の最後まで "早とちり" の意味が分からなかったが、それを知ったときに思わず笑いそうになってしまった。
6、遺骸
馬車に5人の男女が乗っている。ただの会話劇かと思いきや………
全ての総まとめ的な物語。
1〜5までの登場人物もきっとこの馬車に乗ったのだろう。
個人的には
4→1→5→3→2→6の順番で好き。どれも面白かったけど。
この短編集には一貫したストーリーはない。それぞれが独立していた。
だが、キャラクターはある意味一貫しているように感じた。全ての物語の主人公は、普通の西部劇だとあまり取り上げられないような、かっこよくなく、歴史に埋もれていったような人物ばかりだった。
そのような人々を独特なユーモアを混ぜながら描いたのが、この映画の一番の魅力だと思う。
p.s. 『食事券』に出てくる四肢のない若者が、ハリーポッターで、あのダドリーを演じていた俳優だと判明。おま…随分痩せたな…