このレビューはネタバレを含みます
上質の大人2次創作。
初見は劇場に足を運んだ。70's〜80'sのグラフィティ・アートだらけの明らかに治安の悪い空気。モデルは81年のニューヨーク。しかめっ面のチャールズ・ブロンソンが、街角からフッと現れ、銃をぶっ放しててもおかしく無い感じ好き。
“この人生以上に硬貨(高価?)な死を望む”
この辺のキメの台詞だったりデ・ニーロの立ち位置ちょっと変えてるけど『キング・オブ・コメディ』感ある。だんだんと狂気を醸成して、1人ブツブツ銃を弄ぶ所は『タクシードライバー』は分かった。窮する社会の情勢、生い立ち、幼い時に受けた虐待、メイクのみならず障害で笑わずにはいられない、クラウンの悲哀。
トイレや階段でのダンス。
そしてこの喜劇を何より待っていた街を燃やす暴徒たちの中ボンネットで踊るジョーカー。血で頬に紅を引く所は劇場で鳥肌たった記憶あり。
不安感あおりまくりの劇伴。
正反対にネタを盛ってると思われる明るい歌たち。自分には拾えなかった。
トーマスと絡む、劇中劇に『モダン・タイムス』。
全くわからなかったけど、劇中の映画館では『ミッドナイト・クロス』がかかっているらしい。
少なくとも
“これが人生”
とこの映画を喜劇と笑うメンタルは持ち合わせてない。