ふう

ジョーカーのふうのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.2
やった…見たぞ!!見たぞっ!!!!
(謎の電車遅延のせいで)6時間かけて映画館に行ったかいがあった…よかった…よかった…

今日はめっちゃ語るよ!!笑

その前に伝えておきたいのは、劇中流れたフレッド・アステアの映画は『踊らん哉』(1936)で、ストーリーは当時の一般的ミュージカルだけど、ガーシュインの音楽がふんだんに使われていて楽しい作品です💓
♪slap that bassは歌詞も映画に沿っているの。で、一度聞いて見るのをおすすめします!

…さて、アステアさんの布教をしたところで話を戻して。

事前情報で「これはアメコミじゃない」とか「バットマン関係ない」とか言われていて、バットマン好きな私は
「ふええ…ホアキンの演技にはわくわくだけど🦇要素はあんまり期待しないでおこう!」
と思っていたのですが…
めっちゃバットマン映画じゃん‼️WHOOOO!!👍✨
ということで、一時期コミックを追っかけようとした程度のバットマンファンによる熱い早口トークが始まります💓

🦇🤡🦇🤡🦇🤡🦇

アメコミの素敵なところって役と舞台があって、そこでおままごとみたいに何でもありで動かせる懐の広さだと思うのですよね♪
例えばスパイダーマン🕷️なら蜘蛛に噛まれてなった超人型と科学オタクとして装置を作った天才頭脳型のどっちもあり!
(しかもトムホランド版はベンおじさんすらいない)
それって日本の漫画じゃなかなか出来ない気がするんですよ。シャンクスのいないワンピースとか、前世が月のプリンセスじゃないセーラームーンとかあり得ないでしょう?
まあ、アメコミの「たくさんの人が1つの作品を描いている」面白さですよね。

だから、バットマンも何度もリメイクされても楽しい。
シーザー・ロメロもジャック・ニコルソンもヒース・レジャーもマーク・ハミル(アニメ)もみんな違ってみんな最高!

でもジョーカーの誕生譚ってなかなか魅力的にならなくて。
「化学薬品の樽に落ちて漂白されて筋肉が笑顔で固まって…」が基本系ですが、"落ちた"ところから始まるので…。
それをコミカルな魅力で演じたのがシーザーロメロであり、人格が変わったように狂気的になる様を描いたのがジャックニコルソンのジョーカーでした。鮮やかな衣装を着こなし、多弁でユーモラスな彼らはアメコミから飛び出したような道化の王子でした。

ヒースレジャーのジョーカーは、ビジュアルが発表された当時は"おばさんの厚化粧の失敗みたい"と言われていました。今では考えられないよつな批評ですが、それだけジョーカーは"漂白されひきつった笑顔"が基本だったのでしょう。
それを覆し成功したのが『ダークナイト』です。
甲高い声で笑うでもなく、おしゃべりでもないけれど、確かなジョーカー。コミックの『ロングハロウィーン』や『キリングジョーク』の系譜のダークな犯罪劇の王。

そして今作。
メイクである違和感はもう無く、ダークな路線は更にヒーローの不在により現実味を帯び、一人の人間的としてのジョーカー。
映画がオマージュに溢れているのも、テレビしか知らない彼そのもののようで、ホアキン・フェニックスの優雅さと疲れきった仕草が、哀しく、おかしい。
けれども、その現実の闇の中で、鮮やかな衣装を着て踊る彼はまるで道化の王子だった時のジョーカーのようでもあり、
境遇はドラマ『GOTHAM』のペンギンさえ思い浮かべる。

彼は今までの全てのジョーカーから生まれた怪物である。我々が賛美し求め続けた結果に彼がいる。なんて素晴らしいのでしょう!

………
………… さあ、ここまで読んでくださった奇特な方はお分かりのように、ジャレッド・レト版だけ見ていないのである。これはまずい。
ハーレイ・クインゼルも来年待っていることだし、早いとこ避け続けていたアレを消化しなければ…

あと、このユニバースでシリーズを作って頂きたいのだけれど、そうするとやっぱり私の大好きなロビンは出番がなさそうで…
『バットマン&ロビン:ボーイ・ザ・ワンダー』の映画化はまだですか…コスチュームが変態すぎるからだめなのですか…
ちゃんと少年を使った三次元のロビンが見たいんだよう‼️
ふう

ふう