おじぇに

ジョーカーのおじぇにのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.0
予告が感傷的に見えて、あんまりかも…と後回しにしていたけれど映画館で観られて良かったです。

例えば山野一の『四丁目の夕日』とドナルドトランプとビートたけしを想起した。1秒たりとも楽しいな、と感じる瞬間がない2時間は中々のしんどみ。
抉れる心。人が蔑ろにされる描写に心が悲鳴を上げる。やっと形になったシャボン玉を片っ端から潰されていくような気分で見ていた。
やなやつをやる時の爽快感すらなし。
鬱々辟易しながら、それでも、どう考えても面白かったです。

怒りと情けなさと惨めさ、自己憐憫と自己嫌悪と自尊心が、ないまぜになったときに笑いが込み上げてくる気がした。

他の人がどういう感想で映画館を出るのかこんなに気になったの初めて…沢山救いのない映画はあるけれど何かこう…凄いモヤモヤしながら高揚してしまって。

賛否両論当然と言うけど、そもそも主題が悪役賛美?の時点で観る前にモラル方面でアウトな事は分かりきってる訳だし、そうじゃない見地でダメなのはどういう理由か知りたい。主人公に感情移入できないとかじゃないやつ。

私は正月に1人でレイトショー観に行く女、無論主人公にシンパシーを感じてしまう勢でしたが、なんだかんだ言ってホアキンフェニックスは超格好いいしスタイリッシュだから、自分たちを重ねるのは全然違うし、突き抜けた行動を起こせて、人の前に立ち何か出来るからジョーカーとなる人物足りえるわけで、シンパシーじゃねえわ、こっちはモブ中のモブでしたわ失礼しました!て、感じなんですけれど。
評価めちゃ良いですよね?キラキラOLやカースト上位の大学生等の方々はどういう思いで、これを誉めているのか知りたい…

それから、あのジョーカーとは、また別物かなとは思いました。
おじぇに

おじぇに