のっち

地獄少女ののっちのレビュー・感想・評価

地獄少女(2019年製作の映画)
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スタイリッシュな白石晃士

「人を呪わば穴二つ」呪いたい相手を殺してくれる代わりに、死後は自分も地獄に落ちることになる契約。“地獄通信”

『地獄少女』と白石監督が見事に混ざり合った作品。どちらもファンですが、ファン目線でとても良い。
呪いの連鎖と、どうしようもないクズは『地獄少女』頻出のテーマ。きっちりその本質を入れた上で、密室で築かれるもろい少女の友情と、言葉だけがカッコいい男の薄っぺらさ、生活に突然やってくる理不尽を落とし込めています。
白石監督を追っていると、『コワスギ』シリーズの工藤が出てくるだけで嬉しくなりますね。さらにチープな地獄でのCGは監督の持ち味で、しっかり笑える場面として載せられています。
そしてなんといっても玉城ティナの名演。閻魔あいを演じるなら彼女しかいない。高い声に大きな瞳。人間離れした雰囲気が、うまくマッチし、CGと合間って合成映像か人形アニメでも見てるかのような美しさ。
正直ストーリーは全然面白くないけど、点がずば抜けていて、それだけで評価に値する。
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