相席食堂の「ちょっと待てぃボタン」があったら俺は一体何回押すのだろうかというくらい頻発される大クセ演出の波。ザパーンと打たれて無人島に漂着した気分。手数すごい。霜降りの漫才みたい。
スマホゲームみたいにキラキラ王子の三択を迫られる地味系女子の物語だが、キラキラ青春映画の角を曲った突き当たり奥の方まで踏み込んでてちゃんとブラックさがあったり。正直映画が始まってから盛り上がりが乃木坂みたいになだらかに下ってく感はあるものの、漫画デスノートの吹き出しか！ってくらいバカみたいな量の台詞がずっと鳴ってて眠くならない。鼻にツンとくるような辛い台詞も、あんな速度で流されると意外と慣れちゃうもんですね。俺でもわかるくらい全員演技がクソなのに、映画は全然面白い不思議。また、江東区と渋谷区という、本当の意味で質の悪い人たちが生息してそうなロケ地選びも皮肉でいい。住んでる人ごめんなさい。
