Shin

アド・アストラのShinのレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
4.5
宇宙を題材にしたSFには名作が多いですよね。『2001年宇宙の旅』、『ガタカ』『インターステラー』など挙げたらキリがありませんが。
やはり未知なるものへの探求と、不測の事態が起こりやすい状況が、作品を面白くしてくれるのだと思います。

これから観る予定であまり情報を入れたくない方もいらっしゃると思いますので、余計なことはなるべく書かないようにしますが。

ブラッド・ピッドが演じる主人公である宇宙飛行士ロイには、リアリティのある困難が長く続き、孤独な自分と向き合うシーンが多いです。
またジェームズ・グレイ監督の演出も抑えられたものになっています。
話の展開にもハデさはありません。
ここがスコアの低さに繋がっていると思われます。

しかし、美しく畏れも感じさせる宇宙を背景に、ブラッド・ピッドが常に葛藤を抱える主人公を"静"の演技で表現する様には、感動し涙が出ました。
『ブラッド・ピッド史上最高の演技』は誇大広告ではなかったです。

演技も演出も余計なものを削ぎ落とし、研ぎ澄まされた、素晴らしいヒューマンドラマになっています。

個人的には映画『エンパイア レコード』が最高だったリヴ・タイラーを、久しぶりにスクリーンで観れたこともうれしかったです。

もちろん主役としては『ノー・カントリー』以来となるトミーリー・ジョーンズもね(笑)
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