TaichiShiraishi

麻雀放浪記2020のTaichiShiraishiのネタバレレビュー・内容・結末

麻雀放浪記2020(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

白石和彌の他の作品と比べるのはやめて、期待せずに単なる悪ふざけ映画として見ればなかなか楽しかったです。



もちろん反骨的な批判精神も入ってはいるんだけどね。翔んで埼玉でも少し要素あったけども、こういう日本社会をおちょくるようなコメディはどんどん作って欲しい。
ピエール瀧が捕まっても関係なく公開されるという姿勢が、この映画のスタンスとマッチしてると思う。閉塞感合って同調圧力強くて生きにくい日本の空気をぶち破るって感じで。ただピエール滝そんな出番ないし悪役かと思ったら途中からいなくなってて、よくわかんない役だったな(笑)。


2020年に東京オリンピック中止になってるって設定の攻め具合はよかったんだけど、今言われてる予算が膨らみすぎてとか竹田会長の不祥事とか関係なく第三次世界大戦で中止って言うのはちょっとあんま飲み込めなかった。
第三次世界大戦がどういう経緯で起きたかとか、どことどこが争って負けたとかもっと具体的にセリフでもいいから見せてほしかった。


斎藤工が20歳で童貞って設定がまずギャグ。戦後のアナーキーな世界観の人にはあんまり見えなかったな。的場浩司は時代にあってた。

そして今回初めて知った、ももって子の見た目のリアルさと久しぶりにメインキャストやってるの見た竹中直人はさすがだった。竹中直人に好き勝手やらせずにちゃんとコントロールしてるのはさすが白石監督。

後はほとんど意味ないセグウェイ移動とか、ベッキーアンドロイドの不気味さとか(ちょっとだけ瞬きしちゃってる緩さがまた笑える)、警官たちのアホさとか麻雀オリンピックのセキュリティの緩さとか、土手子のストーカーのあいつの絶妙なビジュアルとか、爆笑はないけどクスクス笑ってた。あと回転寿司目線のカメラワークとか面白いし、全編iPhone撮影なのも今風でよかったね。その分昭和の映像も安っぽくなってたのは残念だったけど。

あと意味不明なグッズが流行ったりマスコミがもてはやしまくるのはちょっと26世紀青年ぽくて風刺が効いてたと思う。ただそんなものが流行っている裏で政府が変な法案通そうとしているとかも描いてほしかったけど。

あと九蓮宝燈簡単に出すぎやろ(笑)。テンパること自体中々ないっていうか麻雀ゲームでも作れそうになったことすら一度もないんだけど(笑)。

あと、麻雀オリンピックあんだけA.Iに負けまくっててどうやってやり返すのかと思ったら普通にイカサマってのは微妙だよね。しかもそれもやり返されるし。牌捌きもみんなそんな手慣れてなくてちょっと危なっかしかったな(笑)

色々文句もあるしどちらかと言うとダメな映画だけど嫌いににはなれない。斎藤工は珍映画に出続けているけど今回は良い珍映画でした(笑)
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