TAK44マグナム

マーダー・ドライブのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

マーダー・ドライブ(2017年製作の映画)
3.3
殺人RVで出発進行〜!


お騒がせ女優のミーシャ・バートン主演の、呪われたキャンピングカーに次から次へと殺されてしまうオカルト殺人鬼ホラー。

それにしてもミーシャ・バートンも完全にB級映画専門になってきましたね。
バジェットの小さいホラーとか意味のわからないアクションものばかりがフィルモグラフィに並んでいます。
すごく綺麗な美人さんなのに、激やせしたと思ったら激太りしたりと、どうにもメンタル的に自分をコントロールできない人みたい。
本作では、少しだけワイルドっぽく強い女性を演じていますが、ちゃんと普通のスタイルをキープしていて安心しました(汗)
彼女のチラリと見える胸元が、たぶん本作で一番の見どころに違いありません!
それで良いのかどうかは別として・・・

あと、キャストで目立つのは何といっても元ボンドガールでチャーリー・シーンの元嫁でもあるデニス・リチャーズ。
アメリカンなルックスは相変わらずで、ニンジン切ったりしていました。
あまり生活感ない人なので、料理しているの新鮮(苦笑)
デニス・リチャーズに全然似ていない娘ちゃん役の子役がすごく可愛らしかったです。



ある事情から崩壊寸前の家族。
何とか家族の仲を取り持とうと、お爺ちゃんは中古で買ったキャンピングカーでの家族旅行を提案します。
2人の息子と長男の嫁さん、そして可愛い孫を乗せ、お爺ちゃんはハッスル、ハッスル♪
道中、車の故障で立ち往生していた見知らぬ兄妹も拾い、次の街を目指します。
しかし、砂漠地帯に入ると突然キャンピングカーが勝手に暴走!
荒野のど真ん中で止まり、エンジンはうんともすんとも言わなくなってしまいます。
まずは暴走で1人が頭を強打して死亡。
高速道路までも距離があり、あまりの非常事態に困惑していると不可解な現象が起き始めます。
血まみれ女子の幻想、エンジン修理中の事故、映らないはずのテレビに映る男・・・
はたして、家族は荒野から脱出できるのか?
そして、異様なキャンピングカーの正体とは一体・・・?



うーん、一番恐ろしいのは怪しさプンプンさせている古い車で、ガソリンスタンドもダイナーも何も無い長距離をひたすら走ることなんじゃないですかね(汗)
映画観ていると、次のスタンドまで100キロあるけどってシチュエーションがよく出てきますよね。
もし故障して立ち往生したら、しかも車がほとんど通らない田舎道だったら途方にくれるしかない・・・道無き道みたいなところを走るキャンピングカーを見ていたらそんな想像をして怖くなったんですが、案の定そのパターンに陥るのでした。

全体的に殺伐、そして陰鬱な映画ですけれど、大して強烈なグロさはありません。
絞め殺されたり、急発進や急ブレーキで大変なことになったり、まぁまぁバリエーションに富んだ死に様の数々は、自分じゃなくて良かったなと思わせてくれましたけれど。
出てくる殺人鬼が、これまたいかにもシリアルキラーになるために生まれてきたような風貌なので、余計に「こんなのに殺されちゃたまらん!」となりましたよ(汗)
一応、もはや死霊と化した殺人鬼にも弱点が判明するのですが、曖昧なラストは個人的にはあまり好きではない締め方でした。
観ている者に想像させたいのでしょうけれど、主人公の頑張りを無視しているような気がしてしまいましたね。

総じて可もなく不可もなくですが、邦題、原題(「オモチャ箱」)ともに何かしっくりこない感があります。
「悪魔のキャンピングカー/地獄の家族旅行」みたいな、テレビ東京っぽいタイトルの方がこの手の作品は合うような気がしますよ。

とにかく、中古車を買う時はもっと慎重に選びましょうという教訓話でした。
事故物件をつかまされてからじゃ遅いのです。あんなキモいオッさんの霊が潜んでいるかもしれないのですから・・・!


ゲオ宅配レンタルにて