Ayu

ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実のAyuのレビュー・感想・評価

3.5
J-WAVEさんのオンライン試写会にて鑑賞(たぶんこれが唯一の一般試写会な気がする、本当に良い映画なのでもっといっぱい宣伝して欲しいし公開規模も広がって欲しい)祝・密かに推してるアベンジャーズのウィンター・ソルジャーことバッキーことセバスチャン・スタン初主演!

実話ベースで脚色が加えられているベトナム戦争の亡き英雄が名誉勲章を授与するまでを描いた116分。今作が遺作になったピーター・フォンダ、先日亡くなったクリストファー・プラマー、絶妙な存在感のサミュエル・L・ジャクソン(相変わらず口が悪くて好き)にエド・ハリスなど名だたる名優たちががっちり脇を固めているので骨太で重厚なドラマに仕上がっている。1966年の戦闘の回想と現在(と言っても約20年前の1999年~2000年)の30年強を行ったり来たりするので、戦闘中のシーンと現在のシーンの俳優が違い誰が誰だかわからなくなるパートが多々あったのが惜しい。

空軍の衛生兵だったウィリアム・H・ピッツェンバーガー本人は戦闘で亡くなっているので、彼がどんな想いで安全圏のヘリから地上の戦場に降り、兵士たちを救い続けたのかは周囲の人々の証言からでしかわからないのだけれど、同じく自分を顧みずひたすら兵士たちを救い続けた主人公を描いた『ハクソー・リッジ』に近い感動を覚えた。戦争によって残された、生き残った、生き残ってしまった、と思っている帰還兵や兵士の家族たちは現在もまだいるはずで、彼ら/彼女らのことを思うと胸が痛む。

本作でセバスチャン・スタンは名誉勲章について調査を任されたペンタゴンのエリートを演じているのですが、スーツ・シャツ・Tシャツ・ジャージ・皮ジャンとありとあらゆるスタイリングを惜しげもなく披露するので目が幸せでした。
Ayu

Ayu