Hideko

パリの恋人たちのHidekoのネタバレレビュー・内容・結末

パリの恋人たち(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

原題: L'homme fidèle
英題: A Faithful Man

ここでの評価が高くないようなので、覚悟の上鑑賞しました。

面白かったー!

ハリウッドの王道ラブストーリーが苦手(『タイタニック』は別。特に古い作品が好みでないことが割と多い。)なのでフランスの現代恋愛事情を軽やかに描いた本作、大いに楽しめました。

パリジェンヌの友人がいますが、マリアンヌのような女性は普通に存在しているというようなことを聞きました。

そもそも、結婚しないカップルが多いという特殊な状況にあるフランス。パートナーも1人に留まらず並行していることが珍しくないとか。しかし、もし同棲までしている恋人が、他の女性とも関係を持っていると知ったら自分も嫉妬の嵐だとは思いますが 笑。
自分と本当に合う相手を見つけるためには同時進行もアリなのですね。

アベルはフラフラしているんじゃない、アベルは最初から一貫してマリアンヌが好き。女性の要望を拒否しないところはあると思いますが。リリー=ローズ・デップ演じるエヴは少女時代の俳優さんの方がずっと可愛かった。話は飛びますが、私の愛しのティモシー・シャラメが全然カッコよくないという人が少なからずいるようですが、私はリリー=ローズ・デップが全然魅力的だと思わないです、昔から。母親のヴァネッサ・パラディにそっくりで母娘ともいまひとつ…。

話を戻します。

マリアンヌの息子、ジョゼフ。マリアンヌは2人以上と同時に関係を持っていても、女性は誰の子かわかるのよ、と。は⁇ あはは、なんて適当な勝手な言い分。笑いました。こういうところが本作のミソなんじゃないかなぁ。

ジョゼフがまたいいキャラでしたね。ベッドの下?で母親の夜を録音したり、父親のポールはマリアンヌに毒殺された、と言ったり。
そんなに「してない」とか。フランスの性教育も日本とは全然違うそうで、かなり幼い時からスタートするらしいです。フランスの性教育は「性器教育」でなく「人間教育」だと。(日本は残念ながら前者ですね。)だから父親の死後間もないにも関わらず、1人は寂しいからボーイフレンドが欲しいわ、というマリアンヌのことも理解できるのでは?

ラストで学校を抜け出しポールの墓前に佇むジョゼフ。(彼が幼いながらなかなかのイケメンで将来が楽しみです。)慌てて探しに来たアベルとマリアンヌ。アベルがジョゼフの横に立つと、そっとアベルの方に手を差し出して繋ごうとします。そう、ジョゼフはアベルがマリアンヌのパートナー、そして自分の継父として相応しいか、ずっと鋭く観察していたんじゃないでしょうか。

監督・出演のルイ・ガレル。お父さんのフィリップ・ガレルの作品は全く観たことがありません。何作か観れそうなものを観てみたいですね。
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