さんしち

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ないのさんしちのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作未読、TVシリーズ視聴済。

TVアニメ範囲では重要なポジションながらその詳細は謎のままだったヒロイン、牧之原翔子さんのお当番回。明確に「人の生き死に」を描いているエピソードだけあって空気感も重たく、なるほどこれは劇場スタイルでないと描きにくい作品だなと納得しました。個人的にはもう少し軽めのテーマの方がスッと飲み込みやすい部分はあるのですが、ここはまあ、あくまで好みの問題かな。

話の主軸になっていたのは翔子さんと、シリーズ通しての正ヒロインである麻衣さんですが、他のヒロインたちの存在感もバッチリあったのは嬉しい誤算でした。舞台挨拶で触れられていた「古賀の登場」「双葉の感情」の該当シーンは確かに見どころでしたし、どかちゃん&花楓の妹2人も可愛らしいところあり、そして確かな成長あり。咲太の胸の傷の伏線回収や、ラストの時間遡行のスケール感などと合わせて「集大成」と呼ぶにふさわしい作品だったと思います。総じて、TVシリーズを追っていた人なら見て損はしない作品だったのではないかと。逆にいうとこれ単体で見る作品ではないかなとも思いますが。
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