blacknessfall

エレメンタリ ~鍛冶屋と悪魔と少女~のblacknessfallのレビュー・感想・評価

3.5
19世紀のバスク地方、鍛冶屋のパチは捕らえた間抜けな悪魔サルタエルを拷問して不遇な境遇と孤独から逃避してる。パチとサルタエルの元に母に先立たれた孤独な少女が迷い込んできたことで3人の運命が動き出す。

孤独なおっさんが悪魔を拷問してる映画と聞いてどんなのかと思ったら、最終的に人間に捕まる出来の悪い悪魔とどこにも居場所がない少女と心を閉ざした男、そして彼等が住む村の住民達の間に温かい絆が生まれるハートフルなダークファンタジーだった。

孤独の少女と魔物、そしてゴシックでフォークロアな雰囲気に画質がギレルモ・デル・トロの映画を思わせる。
共同体から弾かれた男と悪魔、一見忌むべき存在とされる者達の悲哀をリリカルに描き、実は彼等も良心と優しさのある存在だということを描くストーリーラインもやはりギレルモ・デル・トロ感がある。

『シェイプ・オブ・ウォーター』大好きだからこの映画も楽しめたんだけど、もっと狂ってて皮肉が効いたホラーを期待してたからちょっとガッカリだった。悪魔への拷問もコミカルで牧歌的なものでトーチャー映画的な楽しさもなかったし。

スペインの民話をベースにしてるから、全体的に寓話的でほのぼのしてる。
だから逆にそういうテイストの楽しさはあった。
ひよこ豆を数えずにはおれない習性を利用して、悪魔の目の前にひよこ豆を散乱させて延々に数えさせる拷問がおもしろかった。
それを見て少女がバカ受けしておっさんと仲良くなるきっかけになる笑
😈「いい加減、俺様を開放しないと本気出してぬっ殺すぞ💢」
おっさん🧔がひよこ豆をばら蒔く。
😈「ギャーー、ヤメ、テメーこんなことし、1 2 3 4 5 7 8…ウワァァーー 9 10 11 12~」
少女🙆とおっさん🧔大爆笑www🤣🤣🤣
blacknessfall

blacknessfall