さくらもち

運び屋のさくらもちのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

すごくいい人間ドラマだった。

90歳のおじいちゃんが運び屋をするというあらすじから、運ぶブツにどぎまぎしてボロがでるとか、うろたえるとかそういうことを想像してた。だがそういうシーンはシーンは一切なく、イーストウッドが演じるべきかっこよく肝のすわったじいさんでした。売人たちとちょっとずつ仲良くなっていくのも、ブツを運んでるときはいつも愉快に歌ってるのも、見ていて気持ちよかった。

寄り道もするし、困った人には手を貸すし、警察にも話しかけるし、その自由さから逆に警察から目をつけられない。
警察と運び屋と売人の距離がそれぞれ離れたり近づいたりするのが楽しい。
老人らしくアールから捜査官や売人に助言するところもそれぞれのドラマを感じさせてとてもいいし、別れても愛想つかされても自分の妻を愛し、自分の妻を選ぶアールの行動に胸が熱くなる。
お金を口実に家族に会いに行くアールが切ない。

娘役がイーストウッドの実の娘さんと知り、この話はイーストウッド自身を投影した作品なのだと考えるとさらに感動も深くなる。
さくらもち

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