どこに向かっているのかわからない緊張感と
主人公アールの飄々とした佇まいが喚ぶ脱力感が相まって
不思議な浮遊感が全編に漂い
そこに自分も浮かんでいるうちにあっという間の116分。
この、食えない爺さん、に
気づくと皆が惹かれてしまっている様を面白いと思った頃には
完璧に自分も巻き込まれている、というそんな映画。
イーストウッド、新聞で見た記事でこれを最初に思いついた時から
自分でやろう、と思ったんだろうな。
クライムやサスペンスを期待すると
なんか違うぞ、になりそうだけれど、
まっさらな状態で観ると
かなりハマる(人に拠るのかもね)。