Automne

運び屋のAutomneのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
4.4
クリントイーストウッドは個人的にアメリカのイケオジ代表だと思ってる。そうして今作もシンプルなストーリーに載せた歳を取るごとに増す、哀愁を感じる物語。
退役軍人って彼の為にあるようなものだと思う、こと映画において。
過去の最強アメリカ白人の時代を知っていて、いまの風潮に乗れていないからこそ黒人にニガーだとか、女にビッチだとか言ってしまう。けれどそこに差別意識はそこまでなく、環境や社会要因によって形成された単語にすぎないとわかる。そう言う意味で現代社会の風刺になる。
家族と愛、栄光と外面、どちらを重視するかは各人の自由だけれど、この主人公はどちらにも真摯であろうとした。いい顔をしようとしたと言ったらそこまでだけど、私には彼が真っ直ぐ過ぎたからこそ踏んでしまった地雷のように思う。運び屋。運んでいるのは愛情か。
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