またたび

蜜蜂と遠雷のまたたびのレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.0
直木賞受賞作。
原作は読んでいたが、映画化はどうかなぁと思っていたが、よくぞここまであの世界観を映像化したと思う。
風間塵役の男の子は、この作品が初演技とのことだが、イメージにピッタリ。よくぞこの役に選んだと思う。これまでだったら神木隆之介くんとかがやっただろうが、神木くんも年取ったし、松岡茉優との関係でも16歳の少年は無理だったね。

松岡茉優、主演ながら出過ぎず、なかなか良かったです。

私も高校3年までクラシックピアノを習っていて、この世界の厳しさは少しはわかるつもりです。松坂桃李くんの役のような偉大なるアマチュアが実は沢山います。
風間塵を見て、あの盲目のピアニストの辻伸行さんを思い出しました。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで彼が優勝したとき、きっと彼の存在もクラシック界へのギフトと誰もが感じたんだろうなぁ。
天才と呼ばれる人に努力をしていない人はいませんが、努力をすれば天才になれるわけではない。どの世界にもいるんです。神様から選ばれた人というのは。

母が観たいというので一緒に行ったのですが、プロコフィエフのような現代音楽は昔は苦手だったのに、歳を取って今はいいなと思うようになったのが不思議だと言っていましたが同感。やっぱりピアノはいいなぁ。クラシック好きだなぁと改めて感じました。
またたび

またたび