龍馬

蜜蜂と遠雷の龍馬のレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
3.8
2年ぶりの投稿なので、操作の仕方も忘れ慣れるのに時間かかっています。劇場では予告編だけでスルーでしたが、娘のオススメでDVDを借りて鑑賞。

映像化が難しいと言われていた、直木賞と本屋大賞のW受賞した恩田陸の小説ですが、外国映画のアート作品のようなカメラワークと映像美が素晴らしい!

石川慶監督をネットで調べると、ロマン・ポランスキーやアンジェイ・ワイダなど、多くの名匠を生み出したポーランドのウッチ映画大学で学んで海外で短編映画などを作っていたそうです。

彼でなければ、これほど素晴らしい音楽と映像を見事にマッチングした作品は取れなかったかもしれません。

物語は、ピアノの天才が集うピアノコンクールに参加する若き4人のピアニストたちが、繰り広げる競争という名の自らとの闘い。

予選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
自分のたちの人生をかけてチャレンジする姿を描いています。

さらに、4人の中の1人が、ピアノの神様とも称される偉大な音楽家ホフマンに見いだされてコンクールに推薦される。

そして、「彼の才能は、災厄にも、天からの贈り物にもなる」という謎の推薦状が審査員を悩ますにことになっていきます。

彼は何の目的でコンクールに推薦されたのか?
また、ホフマンが推薦した第二の人物は?
ホフマンの真の目的とは?

その謎が、いっそう作品の面白さを引き立てていきます。

平行して、ライバル同士が、相手を思いやり応援し助け合うことでお互いに成長していく姿に、何度も小さな感動の波が体中を走り、胸が熱くなりました。

特に新コロナで世界中が混乱の中、自分だけがではなく、みんなで力を合わせて見えないウィルスを戦おう!という想いが、重なりました。

「世界は音楽に溢れている」
「世界は音楽で繋がっている」

音響にこだわった作品であるだけに劇場で観たかったです!
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