くろねこヤマ子

僕たちは希望という名の列車に乗ったのくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

3.8
ロシア占領下。
ベルリンの壁以前の東ドイツ。
高校生たちの反骨を描く。
原作者自伝。

ささやかな反抗が大ごとに。
首謀者を挙げたい体制と
信念を貫く子たちと
事なかれで済ませたい親。

それに伴い子たちは知る。

戦時下に親が抱えた深い傷を。
各々の出自、バックグラウンドを
丁寧に描いてくれるところに好感。

おじいちゃんの存在は有り難い。
ミミズと嵐の例えは
とてもとても好みだったな。

大人たちに流されることなく
団結する彼らは
若さも相まって爽やか。
揺れるエリックには、染みた。

原作ではその後や40年後の同窓会?も
書かれているようなので
読んでみたいような。

子どもを送る親の目というのは
何とも言えない気持ちになるね。