まえじま

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のまえじまのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

2022年74本目。

「イナゴ・ワールド/新たなる支配者」

完結したけど考えるとどんどんコレジャナイ感。

こんな気持ちにさせたのは「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」以来。そういう面だと今回のワールド3部作はディズニー制作のSW続3部作に通じるところがあったなと。

1作目:過去シリーズの焼き直し。プロットはオリジナル版に似ているが結局それが一番盛り上がるため満足。

2作目:独自の道に進み始める。これが見たかった訳ではないと低迷し始める。

3作目:過去作オマージュやキャラを連れてきてエモい感情にさせながら結構無理矢理終結させる。

去年「ワイルド・スピード ジェットブレイク」のIMAX上映前に流れたプロローグの時の興奮を返してくれ。

5作やってきて白亜紀の時代の映像がなかったのでプロローグを見て完全にその風景が再現されていて映像の進化に感動し、事の始まりの蚊を映すことで本当にシリーズの最後って感じがした。また屋外上映にやってきたティラノサウルスの映像も人間と恐竜の共存のカオスを描いていてとても良かった。

また公開に先駆けて公開したショートフィルム「Battle at Big Rock」も是非見て欲しい。今作になかったパニック感、ドキドキハラハラ感がこの10分の映画にはあるから。

まず一番の大不満は人間と恐竜が共存できるのかっていう問いに答えが無いまま終わったこと。いやいや最後ナショナル・ジオグラフィックみたいに終わらせないでちゃんと結末を用意しなさいよ。

そしてレジェンド3人が集結する理由があまり無いこと。バイオシンで働いてたマルコムはわかる、イナゴの研究をしていたサトラーはわかる、だけどサム・ニール。君は何のためにいるのかね。お爺ちゃんだし特に戦闘能力か知識がある訳でも無いし。ノスタルジーに走りすぎた典型を見た。

そしてクレアあなたは一般人ですよね。
オーウェンがラプトルやティラノ相手に太刀打ちできるのは元海軍だし調教してたし分かるんだけど君普通の人だよね。1作目でハイヒールでティラノに走り勝ってた時点で「?」はあったけど今作マルタ島でビルからビルに飛び移ってたのを見てもう真剣に見るのを諦めました。

もう一つの不満はもうこのシリーズ全体に言えることだけど。6作やってメインのキャラ1人も死なないと恐竜怖くないのよ。初めて未知との接触をした1作目の恐怖は全く無い。メインはどうせ生き残るからってボーっと見れちゃうのはパニック映画としてどうなのと。

そして最終決戦。
毎度ご都合主義でTレックスvs敵キャラが勃発してその混乱に乗じて逃げるのがお約束になってたけど今作のギガノトサウルスは敵じゃないだろ。インドミナス・レックスやインドラプトルは人間の傲慢さによって作り出された生物兵器だったけど今回は自然のサラブレッドの恐竜。
肉食恐竜として普通に暮らしてるのに人間に住処邪魔されて滅多刺しにされるの可哀想すぎない?
急にストーリーが中断されて恐竜のプロレス試合が始まった感じだった。

一番ホラーだったのはイナゴの全シーン。
マジで巨大イナゴ気持ち悪かった。
だけどジュラシックシリーズで一番スクリーンタイムが多いのがイナゴってどういうことよ。
虫パニック映画が観たければ別の映画観るのよ。

他にもメイジーの出自が変わったこととかドジスンがただの無能であったり不満をあげたらキリがありません。

改めて初代「ジュラシック・パーク」の偉大さに気づいて、「ジュラシック・ワールド」1作目も焼き直しだから面白いんだなと思いました。

この映画よりモササウルスが2時間サーファーを喰い続ける映画の方が何百倍も面白いです。
まえじま

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