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ウエスト・サイド・ストーリーのmoekoのレビュー・感想・評価

4.2
まず初めに、スティーブン・スピルバーグにBravo!! ロバート・ワイズのウエスト・サイド物語から約60年。不朽の名作をスクリーンに甦らせてくれてありがとう!
ひとこと言うのならば、素晴らしかったです。何が素晴らしいって、オリジナルのスタイルを継承しつつ、革新的な部分もあり、その全てのバランスが絶妙であること、何よりもオリジナル版への愛と尊敬を感じられること、です。特に、ダンスのスタイルと躍動感が変わっていなかったことに感激しました。ニューヨーカーのジャジーなダンスと、プエルトリコ人のラテンな雰囲気、そして、その踊り方と熱量!現代っぽくなり過ぎていない踊り方がとても良くて、私が大好きなAmerica も Mambo も最高でした。それをスクリーンで見て感じることができて、感無量です。きっと、スピルバーグもオリジナル版のファンであり、本作にはその愛と尊敬の気持ちが詰まっているのだろう、と想像します。また、オリジナル版でアニタを演じたリタ・モレロが、本作ではバレンティーナ役で出演し、製作総指揮も務めています。彼女の下でアニタ役を演じることのできたアリアナ・デボースは、夢のような体験をしたんだろうな。バレンティーナは、オリジナル版に出てきたドクの店の店主ドクの亡き後を継いだ、ドクの妻というオリジナルキャラクターです。彼女の出演もとても嬉しいです。
ストーリーは、やはり何度見ても現代版ロミジュリ。本作の2人、とても良かったです。最高のカップルでした。出会いのシーンから胸ズキュンで、それからはもう、ね。こちらが火傷しそうな恋心、危険過ぎるくらい純粋無垢な気持ち、そして、あの透明な瞳。レイチェル・ゼグラーの瞳は最強ですね。なんて力強い輝きを放つんだろう、と眩しくなりました。2人の恋愛に、喉が渇きそうなまで熱に浮かされました。ご馳走様でした。
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