緑雨

ウエスト・サイド・ストーリーの緑雨のレビュー・感想・評価

3.8
やはり’61年のワイズ/ロビンズ版『ウエスト・サイド物語』と比べてしまうのだが、作劇構成はほぼ同じでありながら、’61年版が軽快な寓話性を帯びていたのに対して、こちらはリアリティを追求した分やや生々しくなった印象。

一方で、スケールは増している。ダンスパーティでの「マンボ」や、街に繰り出しての「アメリカ」でのモブ・シーンの迫力!

凄いと思ったのは、マリアとトニーが、ダンスパーティで互いを見初め、見つめ合う2人だけの視線を文字通り光線で表現したシーン。

’61年版とのキャストの比較でいうと、マリアは互角、トニーはどっちもイマイチ、アニータはどちらも素晴らしい。リフ役マイク・ファイストは最初は線が細いなと思ったが、だんだんカッコよく見えてくる。ベルナルドは、やはり’61年版ジョージ・チャキリスのイメージが強すぎて、デヴィッド・アルヴァレスも悪くないんだがちょっとごっつすぎるように感じてしまう。
緑雨

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