【アレンにしては上出来(笑)】
ウディ・アレン監督作品。
しかしアレンにしては珍しく映画らしい映画になっている。英国を舞台に、アイルランド出身ながら上流の英国人青年と友人になり、その妹から惚れられて、上流社会の中に入り込んでいく青年クリス(ジョナサン・リース・メイヤーズ)の犯罪を描いている。
というのは、上流の友人には米国出身で女優志願のセクシーなフィアンセのノラ(スカーレット・ヨハンソン)がいたが、親の反対もあって結局婚約解消となる。しかしその魅力に惹かれていたクリスはひそかに彼女と関係を持つが、やがて妊娠したと告げられて・・・。
古典的な名作映画『陽の当たる場所』を思わせる筋書きだが、最初に暗示されたモチーフが最後にオチとして見事に機能している。
私はアレンは好きではないが、この映画に関しては十分に楽しむことができた。英国上流階級の暮らしぶりも興味深い。