けーな

マッチポイントのけーなのレビュー・感想・評価

マッチポイント(2005年製作の映画)
4.7
軽快なラブコメだと思い込んでいたら、かなりシリアスなサスペンスだった。この終わり方も、嫌いじゃない。

タイトルの「マッチポイント」が表すように、テニスの試合で、ボールがネットの上に乗り、どちらのコートに落ちるか、はたまた、映画の終盤で出てくる、投げた指輪が、橋の欄干に当たって、どちらに落ちるか、そんなことで、テニスの試合も、人生も、決まる。なかなか秀逸なタイトルとストーリー展開だった。

ウッディ・アレン作品だけれども、イギリスが舞台の映画だ。俳優陣も、ストーリーの中で、アメリカ出身となっているスカーレット・ヨハンソンと、アイルランド出身となっている主人公を演じたジョナサン・リース=マイヤーズ以外は、イギリス人の俳優で固めており、皆が、コテコテのイギリス英語を喋るので、面白かった。

主人公のクリスを演じたジョナサン・リース=マイヤーズが、はまり役だった。とにかく、最低な浮気男。まさか、ここまでになっちゃうとは。実際にいたら、こんな男は、当然、許しておけないが、映画なので、最後の展開も、なかなかいい。数年後に、クリスがどうしているかを見てみたいものだ。

そして、なんと言っても、スカーレット・ヨハンソンが見事だった。お色気も、もちろんだが、やっぱり演技が、とてつもなく巧い。先日行われた第92回アカデミー賞で、主演女優賞と助演女優賞にダブルでノミネートされ、その2作品(「マリッジ・ストーリー」「ジョジョ・ラビット」)での演技力に感服したばかりだったが、以前から見事な演技力だったのだと実感した。

「トレインスポッティング」のスポッドが、刑事役として出てきて、びっくり。

バンクシーの作品「girl with balloon」が、一瞬映るシーンがある。
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