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きみと、波にのれたらのmoekoのレビュー・感想・評価

きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)
3.3
サーフィンが得意なフリーターひな子と、消防士の港のラブストーリー。と思わせておいて、喪失について描いた作品でした。誰かを失った時、泣いて、嘆いて、疲れて、また泣いて、を繰り返して、いつか心に凪が訪れるのを待つしかないのだと、ひな子の姿を見て改めて思いました。悲しくもあり、力をもらえる作品でした。
波という言葉が、ただの海の波ではなく、人生で幾度となく訪れる波という意味で使われていたのが印象的。良い波も悪い波もあって、見送る波もあるけど、どんな波も人生において何かしらの意味を持つのだと感じました。
ポップなファンタジーに仕上がっているけど、意外にも深いメッセージが込められていました。思いの外いい作品だったと思います。
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