暴力デモやフーリガンと直接対峙する機動隊
の日常あるあるを描いた社会派イタリア映画。
強固な仲間意識は容易に攻撃的排外意識となり、職務は常に身体と生命の危機にもさらされているため精神的にも余裕をなくし荒みがちともなる。
メンバーもそれぞれ家庭的あるいは個人的にに一方ならぬ事情を抱え、それでも職務出動要請が止むことはない。
強固なはずの結束にもひびが入るが、人数的に抑止不可能な出動命令が無情にも下される。。。
極左テロ組織がほぼ一掃された日本ではさほどの危険性はないと思われ、たまに隊員がデモ者に暴言を吐いたのがニュースになる程度。
しかし、移民問題やフーリガンが社会的脅威となっているヨーロッパでは機動隊員たちのストレスやプレッシャーは並大抵のものではないと容易に想像はつく。
映画はそんな隊員たちの姿をある程度リアルに伝えてくれているのではと推察され、その点で意義は大きいと感じた。
エンタメ的面白さはないがそこそこ充足感はあり。
3.5の三ツ星
012105