あや

私、オルガ・ヘプナロヴァーのあやのレビュー・感想・評価

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トラックを暴走させ8人死亡させた、実在したチェコスロバキア最後の死刑囚オルガ・ヘプナロヴァー

観終わったあと、ずーんとなった。
オルガのなかで心の中の黒いものが溜まっていった原因として家族からの虐待や精神病院での暴力、自分の性、恋人との関係などいろいろなものがあるんだろうけど、"私をこうさせたのは無関心なあなたにも原因がある"と突きつけられたような映画だった。
いわゆる"無敵の人"って、犯行に至るまで家庭環境のこととか取り沙汰されるけど結局は無関心な社会が創り出しているような気がする。この映画のなかでは誰が彼女を救えたのだろうか。
恋人と踊っているとき、たしかに幸福な瞬間はあったはずなのにいつのまにか闇に取り込まれていっていくオルガを観て辛かった。


最後の手紙のところすごい
" 私は憎しみを向けてきた人たちに仕返しする方を選びました。名前も分からない自殺者としてこの世を去るのは安易すぎます。言葉でなく実行を。社会はあまりに無関心です。私の評決は以下の通りです:私、オルガ・ヘプナロヴァは、あなた方の残忍な行為の被害者として、皆様に死刑を宣告します "
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