つばさる

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのつばさるのレビュー・感想・評価

4.2
1920年代のアメリカオクラホマ州で石油の利権と金をめぐり実際に起きた先住民族とその関係者の大量殺人事件を元に描かれる長編大作!
めったくそにクズなディカプリオと仏の面して中身悪魔なロバート・デ・ニーロが見れます!

ストーリー ★★★★☆
約3時間半という長さを全く感じさせないと言えば嘘になるけど、序盤から不穏な空気が流れ始め、次々と怪死事件が起きるので、割とテンポ良く進んで行きます。
元々監督は捜査官の視点から描く予定だったのが、オセージ族やレオとの話し合いで先住民と恋に落ち結婚するアーネストの視点に変わったのだとか。

キャラクター★★★★★
レオ史上最悪のクズと評される主人公のアーネスト。初っ端強盗して賭け事に興じるクズっぷりもそうだけど、ロバート・デ・ニーロが演じる強欲な叔父の「キング」には全く頭が上がらず、愚かにも犯罪に加担していく様が情け無いことこの上なし!!
そんなクズ夫でも愛情を注ぎ優しく諭す先住民族である妻のモリーがとても聡明で美しい。なんでアーネストなんかに惹かれたんだか…🙄
あとは先住民のオセージ族とそれに取り入りつつ差別的な目で見ている白人達の構図がなかなかにおぞましい。

オシャレ度 ★★★★☆
オープニングやエンディング、冠婚葬祭など途中途中でオセージ族の文化の部分が紹介されていてエキゾチックで良かった。
壮大な土地に無数に立つ石油搾取機?みたいな塔のようなものがダイナミックな画を作り出していた。

エンタメ度 ★★★☆☆
ぽんぽん人が死んで行くのが恐ろしい。
もっもグロテスクなものをイメージしていたけど、目を覆いたくなるほどグロいシーンはあまり無かったので良かった。

メッセージ性★★★★★
これはもう世に知らしめるべき実話。
「先住民の命は犬の命よりも軽い」というセリフが頭から離れない。
アーネストの無知は家族の命も危険に晒した。まさに無知は罪。
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