つばさる

ロストケアのつばさるのネタバレレビュー・内容・結末

ロストケア(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

長澤まさみが観たくてレイトショーで観てきました!

ストーリー ★★★★☆
最初の方からなかなか衝撃的な内容で、綾戸智恵さんのシーンで、もう途中苦しくなって退出しようかと思うほどしんどくて。
介護する側もされる側も社会から孤立してる場合もあったり、歳をとるのが怖いと感じます。もう最近は年齢的にも親の介護が近づいてきているし、自分自身もどうなるかわからないし…とか考えながら観てしまって頭がパンクしそうでした。
ちょっと観た事を後悔したほど。
でも良い映画でした。

キャラクター★★★★★
長澤まさみが演じる大友検事の頭には自分の両親の問題がよぎってるんだろうけど、なかなか表には出さず蓋をしていた。そのはずなのに、斯波を取り調べする中でどんどん蓋がずれて中身が露わになっていき激しく動揺。少しずつ松山ケンイチ演じる斯波に共感しはじめていて、でもその気持ちに抵抗しながらもがき葛藤する姿が印象的でした。

柄本明さんのマヒがある顔や手の動きとか認知症の言動が演技とは思えないほど凄まじかった!!!


オシャレ度 ★★★★☆
鏡に映った4人の長澤まさみが芸術作品みたいでした。大友と斯波が面会するシーンで間のガラスにお互いの顔が写って重なる構図はこういうクライムサスペンスではよくある手法だけど、今回の重ね方はまさに2人の共感を表現していたと思います。


エンタメ度 ★★☆☆☆
重いテーマなので誠実に作られてました。

メッセージ性★★★★★
間違っていても、その人にとっては正義ってことはありますよね。

自分や家族の老後が全く心配がないという人はほとんど居ないんじゃないかな。いつ病気になるかも介護が必要になるかもわからないし、老後なんとかなるだけのお金があっても認知症になるかどうかは関係ないだろうし。

それにしても生活保護を必要な人が受けられないというのは悲しすぎる。
もういつの事件だか忘れてしまったけど、介護疲れと貧困で母と息子が心中を図った(嘱託殺人だったかも)事件で、最後の晩餐としてスーパーのお寿司を一人前買って、認知症の母親がネタだけ食べてシャリを残すので、息子がシャリだけ食べたって話が辛かった。
記憶が曖昧なのでググってみたけどそれらしい記事が出てこない。。
つばさる

つばさる