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キングスマン:ファースト・エージェントのKIのレビュー・感想・評価

4.0
歴史の裏側には実は...という歴史フィクションとして上手くキングスマンの世界観と結びつけていたと思いました。キングスマンを実在する歴史におくことで、キングスマンワールドを広げているように感じる。キングスマンシリーズ本編の2人は師弟関係(疑似親子)でしたが、今作では実の親子関係を描いた作品でした。平和を愛し戦いを望まない父と平和のため国家の旗となる息子の親子愛。最初は意見の相違があったが、2人で共にミッションを遂行していくことで、互いのアイデンティティの類似性に気づき尊重し合っていく。

ラスプーチン戦は、見た目の魔物性とは裏腹に軽やかなバレエとコサックダンスのコンビネーション戦術に圧倒されました。終盤の山小屋のリフトを使った上下のアクションも面白かった。2021年見たアクションで1番楽しめました。一方で、塹壕戦のシーンは「1917」のようでリアルな緊張感を味わった。衝撃展開は人間は窮地に陥ると冷静になれない、残酷性を孕んだシーンでした。悲しみを乗り越えて人は強くなる、覚醒後のオクスフォード公がかっこよかったです。

動物の絵が刻まれた指輪を嵌めてるけど、戦闘スタイルは指輪の紋章とは関係なかったのが残念。キングスマン前作はヴィランのコミカルでユニークであった分、もう少しコミカルでもよかった気がします。ラスプーチンは良かったけど...。私は結構好きでした。"第二次世界大戦"編制作しそうだし、なんだか大きなシリーズになりそう。「マシューボーンさん、やりたいようにやってください」以上。
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