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モービウスのKIのレビュー・感想・評価

モービウス(2022年製作の映画)
3.3
新たなSSUのキャラクターであるモービウスを描いた第一作。なんだけどあれ、上映回数結構少なくない...

私のSSUの見方(もとい期待の矛先)は、スパイダーマンの敵キャラを「如何にヒロイックに描くか」と「悪役としての危うさを残すか」という善悪の割合が肝なんですが。
今作のモービウスは血清で強烈な吸血鬼DNAによって、自己制御できないということで、超人的な力を持って、時には人を殺すこともあるというキャラクターでした。なんともハルクっぽい。同じくSSUの人気キャラであるヴェノムにも近しいと思いましたが、ヴェノムは自己制御不能な能力を見事バディ(イチャイチャカップル)ものと化しているから、オリジナリティがあり面白くなるわけです。
それに比べてモービウスはどうもパンチが弱いというか、イマイチでした。でもこれからSSUでどう調理してくれるかですね、まずは。

基本的に暗いシーンが多くて、ヴァンパイア映画のテイストを味わえますが、ストーリーはヒーロー誕生譚としてある種お決まり的なお話でした。大抵1作目は同じ能力を持つヴィランが決まりですからね。徐々に頬が抉れてくのは見ものでした。
ヴィランの成り行きと自己制御の訓練シーンみたいのがもう少しあれば、主人公とヴィランの線引きがハッキリして良かったと思えたんですが。傭兵だから許されるってのはどうなんだか?

MCU新作公開まで、気軽に見られるSSUってのが魅力の一つであるけどさ。
ポストクレジットシーンがまるで本編かのような扱いはもう結構です。一体、いつまでMCUに依存するんでしょうか。1作だけでちゃんと楽しめる作品にしてほしいものです。
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