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大怪獣のあとしまつのKIのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
3.0
おっ、予告、面白そうじゃん。あれ評価低いぞ。いや、こりゃ逆に気になるな。よし、観にいくか。
あれ期待値下げてた分、意外と(おもしろい)な。

この映画を(おもしろい)と思ったのにはいくつか理由があります。

1つは皆さんの評価(レビューは未見時は読まないので点数)によって期待値が下がったこと。公開後の世評がなかったら正直楽しめなかったんじゃないかな。なんでこんな点数が低いのかなぁと答え合わせのように観ていられました。

次に、あまりこの様な映画を観に行かないから、新鮮で良かったということ。三木聡監督作品はじめて拝見しました。過去作には「音量上げろタコ」、聞いたことあるけど、あれは予告で見ようとは思わなかったです。今回のは予告でおもしろそうって思ったから見に行ったら、劇中の要素とは関係ないおちゃらけ、しつこい単語を連呼するだけ下ネタ。幼少期クレヨンしんちゃんをTVで夢中になって観ていたのを思い出しましたよ。

最後に、劇場で数名の笑い声があったこと。その声につられるように笑えたので救われました。これ観にきてる人の笑い声無かったらもっと辛かったかもしれない。

アンチテーゼをやりたかったのではないか、という意見があったのですが、確かにその見方をすれば案外受け入れられるものです。
リアルな討論の会話劇を楽しむ会議室ものや政治に批判的な姿勢がある作品に対するアンチテーゼという見方をすれば、馬鹿馬鹿しい低学年レベルのコメディも、最後のあのオチも受け入れられなくもないと思えた。Don't think, laughing. (いやそんな笑えてないから。)

むしろ最後のあのオチは全部ぶち壊す感じで好きな方です。でも、別の新しい怪獣出して、そいつに処理させた方が良かったかなぁ。(国内ではどうにもならない)でもってその怪獣がまた暴れ回って。(問題を後回しにして新たな問題にぶつかる)

東北の震災と原発事故のメタファーにしたシンゴジラの後の作品で、"海に流す"はダメでしょ。しかも環境省って、もう擁護できんよ。
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