昔の(18〜19世紀?)のエストニア農村が舞台の物語です。
若い男女の悲恋、アニミズムに満ちた農民の世界、モノクロの映像詩。この三つが並行して展開します。
若い悲恋は、私の歳ではキレイだけどピンとはこないですね、
アニミズムのところは、とても興味深く、お盆みたいな行事とか、森の精霊など、日本人にはわかりやすい感じがしました。
さて映画の一番大切なはずの映像ですが、確かに美しいです。でもきれいなポスターみたいな感じで、なぜかわたしの心に響きませんでした。
この国はIT政府作りが世界で一番進んでる国だそうです。映画で描かれる粗野な農村は、歴史的思い出というよりは観念的な作り物のようです。ナショナリズム的な「歴史の再発見」かもしれません。
観念的なのが悪いわけではないけれど、私を魅了する魔力に欠けていました。