にしやん

トリプル・スレットのにしやんのレビュー・感想・評価

トリプル・スレット(2018年製作の映画)
3.0
​タイのアクションスター​の​トニー・ジャー、​インドネシアのアクションスター​の​​イコ・ウワイス、​「マトリックス​」​で​武術指導を行った​タイガー・チェンっちゅう、ムエタイ、シラット、カンフーの達人達が共演を果たした国際色豊かなアクション映画やな。

​トニー・ジャーとイコ・ウワイスの二大アクションスターが出てるだけで期待感あるわ。​タイガー・チェンは知らんかったけどな。タイのムエタイ、インドネシアのシラット、中国のカンフーの3種類のそれぞれの持ち味が楽しめそうやわ。東京ではシネマート新宿単館上映、それも激狭の2で、1日1回ということもあってか、満席で立ち見までおったわ。

なんせストーリーやとか、台本がポンコツというかボロボロ。ここまで酷いんもある意味珍しい。はっきり言うて観るとこはアクションしかないわ。「お前は一体誰やねん?」みたいな、キャラクターの詳しい説明があれへん人等が多すぎで、最初から最後まで分からんことだらけ。せやけど、この手の映画はアクションを楽しむだけやから、その他のことは一切目つぶらなしゃあないんかな。

アクション、とにかくもう怒濤のアクションの連続や。格闘技の超人が出まくってからしても殴り合い、蹴り合いは当然としても、銃撃戦もド派手やわ。白昼堂々と市役所や警察署の中で大銃撃戦が始まったりしてしまったりするのも普通やないわな。またこの銃撃戦、すごい火薬量とすごい死傷者数や。そんな派手にやる必要、果たしてあんのか?って。警察署内の警官殆ど全滅しとったぞ。

基本的にアクションとストーリーが全然つながってへんわ。特に中盤のアクションがほぼ無い時間帯は退屈で寝落ちしそうになったけど、この映画は途中で寝てしもたかてあんまり関係ないで。アクションしか内容があれへんから。それでも各アクション自体のクオリティは文句なしに素晴らしい。全員人間離れしてるわ。全員が、スタント経験者かマジで強いかのどっちかで、ワイヤーやCGにいっこも頼ってへんとこもええな。

せやけど、今回の敵の頭数が少ないのもあってか、ちょっと物足らんかったとこもあるわ。もっとドツカレ専門の大部屋役者を大量動員して、ムエタイ、シラット、カンフーの三種三様のやり方でボコボコにしばき倒すみたいなんもあっても良かったんとちゃうかな。ちょっとそこだけもったいない気ぃしたかな。それと、お互い銃持ってんのに一対一になったら、二人とも示し合わせたように銃捨てて格闘に入るとこなんかも微笑ましいというか、相変わらずやな。

それでも、イコ・ウワイス対トニー・ジャーの格闘シーンなんかはアクション映画マニアにはたまらんのとちゃうか?対して、アクション全く詳しない人は、あんまり深く考えんと頭空っぽにして観るしかないわ。そんな感じやな。
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