y

ホテル・ムンバイのyのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
-
昨日ミッドサマーを観たもので、今日これを観たもので、引き続きズーーーーンってなっている……すごい作品だったんですが。あまりにリアルですごいからこそ……人間よ……人間……人間……これ実話なん……
宗教などのその人自身に食い込んでいる信念って残虐性のある行為でも正当化できてしまう…?んだよね…でもその人のもっと深い部分では本当に正当化できているのかな。それとも本当のその人は眠りについているだけなのかなあ……まあそんなことはわかるはずもないですが。宗教的なことを考える度にいつも同じことを思ってしまう。
昔、知人がその人の宗教について話をしてくれたときに、どうしてもその人自身のことが霞がかって見えなかった。宗教よりも内側にあるその人自身の魂みたいなのがまるで見えなくて、そしてその人はそのことに気付いてないのだと直感的に思ったことを思い出した。勘違いかもしれないけれど。宗教の教えの「こうあるべき」が邪魔をして、その人がもっと深くで感じている感情に、蓋をされているように感じたんだ。その人自身が根底でどう思っているのかを聞いてもいつも「わからない」って本気で困った顔をしてた。その信念を根幹に食い込ませば食い込ますほどに、その人が自分自身の感情に鈍くなっていくことに、私は納得ができず、だからと言ってどうしようもないことだったけれど、そのことがすごく悲しかった。
そんな思い出がものすごくプレイバックした映画だった…。人がどんな生き方を選択しようとも否定なんてしたくないし本当はできないものだけれど。でも、残虐的なこと、破滅的なこと、もっと言えばその人自身の感情に鈍くなることだけはその人自身を幸せになんて絶対しないと思うんだよ…。
お願い、人間……お願い、と思っちゃうな
惨劇が視覚的につらすぎて、なんでこんなことするんだ、と思った以上につらかった
確かにそれだけのお話ではない人間の底力や真の優しさ思いやり、そんなことを感じられる作品なのだけれど。主演の方がおばあちゃんに写真を見せて、大事なものについて話すシーンがとっても良かった。彼にとっての宗教は彼自身をちゃんと幸せにしているように見えた。
どちらも宗教なんだよね。宗教に自身を乗っ取られる人間と宗教を生かして幸せになれる人間。それを分かつものって何なのかな。
y

y