「この映画は事実です」ということを最後にどう上手く伝えるか、どう上手く着地するかが、こういった史実映画の肝だと思う。その点においてこの作品の着地は見事。着地がきれいだと作品全体もすごく良くなる。まあまあかなと思ってたんだけど、最後の加点で印象がかなり変わった!
そのおかげか観終わったあと、テロによる文化破壊についてアレコレ考えた。怒りと悲しみとどうしようもないもどかしさ。解決策は簡単ではないけど、この作品を観た人がちょっとでも考えたり意見を交わすことはとても意味のあることだと思う。まだ捕まってないテロ首謀者に、こんなに多くの人がこの映画を見てるんだぜ、と伝わってほしい。
とかなんとか思ってたのだが、帰りがけ、若いカップルの女性が「すごい怖かった」と彼氏に話しており、彼氏が「大丈夫だよ、あんなとこ行かないじゃん」とか言ってるのを聞いて、とてもゾッとしたのでした…。日本だってテロに遭う可能性はあるんだぞ、そんなことも想像できないのかぁ…。