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Munchausen(原題)のnanaのレビュー・感想・評価

Munchausen(原題)(2013年製作の映画)
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『ミッドサマー』が大ヒットのアリ・アスター監督初期短編。
台詞がない作品です。

大学に進学するため、家を出る準備をしている息子。
しかし、母親は息子と離れることが辛いあまり、とある行動に出る…。

タイトル通り、ミュンヒハウゼン症候群の物語です。
これは代理ミュンヒハウゼン症候群に該当するケース。
最初に息子が準備をしている様子はもろに『トイ・ストーリー3』を思い出します。
台詞なし、音楽だけで思い出をふりかえるシーン、時の流れを表現するシーンは『カールじいさんの空飛ぶ家』の序盤とか、今作はピクサーがよくやる演出を意識しているのかなと思いました。

他の短編『The Strange Thing About the Johnsons』や長編デビューの『ヘレディタリー』もそうですが、アリ・アスターの作品は「家族」というある種密閉された組織の中で起こる悲劇・惨劇がとても多いです。(『ミッドサマー』も事の発端はやっぱり家族の悲劇だし…)

アリ・アスターは一体、自身の人生で何を見てきたのだろうか…。
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