めんたいこ

オオカミの家のめんたいこのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
5.0
調子おかしなるで。

認識(FOV)の遷移によって物理的に対象物が再構成されていくビジュアル表現は一見の価値がある。また上書きされ続けるペイントも強力なインパクトだ。

目まぐるしく変化する画面構成は2D的でもあり3D的でもあり、ある種のリアルタイム人力プロシージャルモデリング・シェーディングといった趣なのだが、その手作業による不安定さ、グロテスクさ、生々しさが実に耐えきれない。正直なところ74分の上演時間が非常に長く感じられた。

カメラの不安定さも特筆すべきで、バリバリに酔う。POVモノのモキュメンタリーなどが苦手な方には間違ってもお薦めはできない。

だが、本作でしか得られない映像表現というただ一点において100点満点を贈らざるを得ない。ビジュアル表現を生業にしている人にとっては必見と言ってもよいだろう。オススメ(?)です!!!!