なんとなく不器用で困った映画という感じでした。
アメリカだと色々な災害や人災を英雄譚にして乗り越えた“風”にしてしまいますが、東日本の震災のことは10年以上が過ぎたいまもまだ消化・昇華できてないんじゃないかという気がします。ましてこういう個人の話に落とし込むとなると尚更。
部屋にビアスリーの絵が飾ってあったり、性転換した仲間がいたり、綾野剛は同性愛者なんでしょう。松田龍平に向ける目線は兄を慕う弟のようなものから次第に濃度を増したものへ。思えば松田龍平のデビュー作は『御法度-GOHATTO -』でした。
父役國村隼と兄役安田顕でようやく物語が地に足ついた感じ。話の焦点がちょっと見えにくかったです。もったいない。