オレオレ

クローブヒッチ・キラーのオレオレのネタバレレビュー・内容・結末

クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

白人ばかりが住む保守的な田舎で起きた連続殺人事件。10年前に犯行は止まったものの、犯人は捕まっておらず・・・

主人公はそんな町に住むシャイなティーンのタイラー。日曜日には家族と一緒に教会へ足へ運び、気になる女の子に会いに夜中に家を抜け出していく普通の高校生。ところがある日、こっそり拝借した父親のトラックから例の連続殺人事件に関係しそうな写真を発見する。
これは父親のものか?そうであるならどういう意味がある?疑心暗鬼の中、タイラーが取った行動とは・・・

現役男子高校生が、ちょっと変わってると思われている同級生に対して「let's pray for her(彼女のために祈ろう)!」とか本気で言うくらいのガチクリスチャンがそろっている田舎の閉塞感がすごい!
息子が連れてきた初対面の彼女に訊くのが、「どこの教会に通ってるのかしら?」だからな~。クリスチャンであるのが当然、教会に行くのが当然!という価値観。
キリスト教にしろ何教にしろ、宗教的価値観が子供のしつけやコミュニティの結束に役立つ部分はあると私は思うので特に否定はしないけれど、その反面、そこから外れることへの圧倒的な罪悪感や恐怖感は犯罪への抑制にもなり、また、逆に犯罪へ走らせる原因にもなるんだろうな、って感じる。

ストーリーは、タイラーの父親がクローブヒッチ連続殺人犯なのかどうか、というところだけど、確かに最後までどっちだどっちだ、ってのはあるが、あれだけ証拠があったら、彼か、彼の言うようにルディ叔父さんでしょう?その時点で、なんで警察呼ばないか、呼ばない覚悟ならそれ以上自分たちでほじくりだすのを止めないかなーって思った。だからああいう結末になっちゃうんじゃん!親を告発するのは無理、だったら自分で始末してしまえ!ってなるのがイマイチ理解できなかった。まあ、それを言えば映画にならないんだろうけども。

本編には関係ないけど、父親が新たに手をかけたおばさん(彼女が、女子高生や色気ムンムンのいわゆるターゲットになりそうな女性ではなく、ぽっちゃりしたラテン系おばさんなのが、フェチってこういうもんかも、ってなんか納得、笑)、結局死ななかったんだから、あの部屋での会話からすぐ誰が何をしたかなんてバレてしまいそうだけどなー。