JunichiOoya

シスターフッドのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

シスターフッド(2019年製作の映画)
3.0
少し古い本ですが、ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』をまさに読んでる途中だったので、「Sisterhood is powerful」ていうキーワードがぴたっときて、さてどんな切り口なのかなあと思い見物。

当日は主演の女性(プロの役者さんじゃなくて写真モデルとのこと)も監督と一緒にトークに登場。
若い女性が何人か登場するのだけれど、彼らの目線の報告がなんとなく重なったり重ならなかったりを追いかけながらゆる〜く「シスターフッド」を見せますみたいな映画。

モノクロです。モノクロですが画面は詰めた画素であくまでくっきり、夜のシーンも。これって主役女性が撮られるモノクロ写真との相性はいいんだけど、ちょっと緻密画面過ぎて平板だったかしら。

監督は演者たちと作品のコンセプトを共有することにそれほど熱心じゃない。トークでも主演の女性は結構素っ頓狂なこと言ってましたし。被写体として素材として、演者たちの「素」を掬いとって、所謂「ドキュメンタリー」的に切り取りたいということかも。それはそれで成功してる。

濱口竜介テイスト。
バストショットを正面からの会話やりとり、写真展の使い方など。監督は佐藤真が好きだそうだが、ドキュメンタリー映画の実績が多い。フィクションとノンフィクションの綯い交ぜ効果みたいなところで濱口さんのことも好きなのかしら。トークの時、聞き漏らした。
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