いつ誰と出逢うかなんて分からないから、いいなと思った人に出逢った時が、恋するタイミングで良いんだと思う。グロリアにとっては、それが離婚して10年以上経った時だっただけで。いまいち満たされない日々にあってアーノルドに出逢ったことは、グロリアの日常を楽しいものに変えたとは思うけれど、でもちょっと相手がよくなかったなぁ･･･とは思った。
あのパーティーでのアーノルドの居心地の悪さは想像出来たけれど、でも一言の断りもなく勝手に出て行くのはちょっと非常識でしょ。その後も信じがたい行動はあったけれど、そもそも、離婚した妻と娘の経済的支援を続けているというのが･･･娘も十分成人だと言うのに。離婚した意味がないくらい元妻も娘もアーノルドに寄りかかっているし、アーノルドもまたそれを許しているんだから、グロリアが苛立つのは分かった。
アーノルドの言動に一喜一憂していたグロリアは、ある意味恋を満喫していたと思うけれど、でも助けを求めて電話した相手が母親だったことに、永遠の青春というにはちょっと幼さを感じたかなぁ。あの時のグロリアは、まだ甘えたい盛りの少女のようにみえた。
ロマンティックと呼ぶには違和感を覚えたぐらいなかなかにビターな恋愛だった。
#142_2021
