ざわ

ジョジョ・ラビットのざわのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
可愛いの洪水。
建物も服も調度品も可愛いし人々も可愛い。
アカデミー賞の動画見たけどアーチーくんとローマンくん無限に可愛いな。

タイカのヒトラーの終盤の喋り方、絶妙に似てて笑う。

ユダヤ人の子を傷つけようと嘘の手紙書くのに本当に傷ついちゃうとバツが悪くなって訂正の手紙書くの可愛いね。優しいね。

大人すら盲信的になるのに、ジョジョは自分でヒトラーを蹴飛ばす選択ができたの超〜偉いね。臆病でも優しくて賢くて敵を出し抜くようなウサギですよまさに。

終盤の戦渦のシーン、終始ジョジョの戸惑いと"自分が望んでたのはこんな世界じゃないのになんだこれ感"が漂ってて良き。

キャプテンKーー!!!!かっこ良いぞ!!!
彼も多分マイノリティだから生きづらかったんだろうなぁ(マイノリティだから優しいなんて感動搾取みたいなことは言うつもりないよ)。結局、生きづらい世の中を変える力を持ってるのは子供なんだわ…。ジョジョに希望を託したのかな。
正直米軍がしてた事はナチスがユダヤ人にしてた事と何ら変わらんから、あーあ…って思って見てました。”good time”が移っただけで本質なんてぜーんぜん変わってない。”good time”はなんだろうね、風潮とでも言えば良いのかな。個人が望もうと望まなかろうと風潮(善悪問わず)ってのは勝手に巻き込んでくるものだから、そんな風潮に穴を開ける”考え続ける”という武器を常に持っていたいですね。

あのユダヤ人とアーリア人の偉い人を挙げていく問答で、ナチス時代はキリスト教はどういう位置づけだったのかな〜と思い、Wikipediaを見たんですよ。キリスト教はそもそもユダヤ人たちの宗教だし、キリストはユダヤ人だしね…。そしたら、キリストはユダヤ人であることを否定する・カトリック根絶・聖書のユダヤ人が書いた部分を却下する って書いてあって、おぉ...…って逆に感動しましたね。そんなブレブレで良いんか…。あんまり上手くいかなかったっぽいんですけどね。結局祈りのためにカトリック司祭を従軍させたり、カトリック式結婚式否定したけどSS内からも反発されて緩和してたり。
ユダヤ人自体は否定できるのにキリスト教はなんやかんや否定できないのはなんだかちょっと歪な感じするけどね。

映画にあんまり関係ない話を長々と書くのが最近多いな私…。

追記
ナチスドイツぶれぶれポイントについて
そもそも、ユダヤ人の判別も遺伝的な何かじゃなく"(本人か親族が)ユダヤ教徒か否か"だったそうで……まああの時代に大量の遺伝子検査なんて無理だろうしね。
ちゃんと頭蓋骨の大きさや鼻の高さで判別しようと努力はしたそうだけど案の定上手くはいかなかったみたいだし。
「ユダヤ教を棄てていても血統でユダヤ人かどうか決まる」とか言ってる割には血統で判別する手段を持たなかったので結局親族がユダヤ教徒だったらお前もユダヤ人!って宗教で決めるしかなかったそう。そんなブレブレでいいんか……。
ざわ

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