hikarouch

新聞記者のhikarouchのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
2.7
なんでこんなに嘘くさくするんだろう。この手のテーマの映画で、嘘くさくしたらもう何がしたいんだかわからないんだけど。。

内閣情報調査室のオフィスが異様に暗いしやたらスタイリッシュ。日本の省庁なんて絶対にこんなオフィスじゃないでしょ。演出もことごとくドラマ然としているというか、「実際にはこんなことないんですよ、エンタメですよー」という逃げ腰に見える。悪役が本当になんの深みもないタダの悪役なのもなんだかなあ。

主演の女性も頑張ってると思うけど、やっぱり日本語も英語もカタコトってのは設定と合ってなくて変だよ。じゃあキミの母国語は何語なの?ってなっちゃうよ。(答えは韓国語なんだけど。。。)

日本の社会派映画の中ではこれでも頑張ってる方、と言えるのかも知れないけど、日本の映画の中ではってくくりがまずオカシイじゃん。映画館で日本の映画しか掛からないならわかるけど、実際は同じシネコンでThe ReportとかSpotlightとかThe Postとか、ツワモノ映画たちと横並びになるわけでしょ。駆逐されちゃうよ。(そう言えば、終盤にもろThe Postインスパイアなシーンがあったね。もっと違う部分を見習ってほしかった。)
これが最優秀作品賞ってマジかよ日本アカデミー賞。。。

あともう1つ引っかかったのが、まだ自殺が心の弱い強いとか、死ななければならない理由が、とか思ってるの?病気だから。抑うつ状態は病気。まとまな思考ができない状態なのよ。そこに死ぬしか無かった合理性とか見出しちゃだめなんだよ。病気を適切に防止、対処できなかったことが原因であって、それでしかないんだよ。そこが分かってなかったら、救える命も救えないんだよ。これは罪深いよ。

そんな中で良かったと思ったのは、北村有起哉さんが演じたデスク(?)。「長いお別れ」で竹内結子の夫役をやっていたけど、こっちの役の方が人間味があって断然良かったなあ。

はあ。すごく期待していたたけに、すごくがっかりしました。
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