にしやん

轢き逃げ -最高の最悪な日-のにしやんのレビュー・感想・評価

1.0
文字通り、最高に『最悪』な映画。自分で白状しとんがな。ある意味凄い。何やねんこれ。ようこんなもん作ったな。
冒頭から男二人のセリフ、展開ともにずっと何かおかしい。めっちゃキモイ。ないって、あんなん。社内のゴタゴタした人間関係とかは中途半端に描いてるくせに、男二人のこれまでの過去の関係性についての描写は殆ど無し。なんかチグハグや。テーマ曲あそこで使うか?ひっくり返りそうなったわ。もうわしの中ではあそこで映画真面目に観る気が完全に無うなってしもたわ。誰の考え?指示?ほんま信じられへん。
その後もトンデモのオンパレード。映画の構成自体おかしい。ストーリーおかしい。セリフずっとおかしい。演出おかしい。演技もおかしい。人間の描き方おかしい。水谷の行動おかしい。手帳の書き込み時系列おかしい。神戸市内の自転車移動の仕方おかしい。ラストシーンもおかしい。もうおかしいとこだらけでわしの頭がおかしなりそうや。映画のおかしいの全部乗せやー!って彦摩呂ちゃうで。
まずトリック考えて、それにキモイ男二人、不幸な新婚さん二人、行動の変な夫と人間が出来過ぎで逆に不気味な奥さん、コミカルな刑事二人の計4つの関係性のそれぞれのシーンの断片をただくっつけたらこんなんなりましたってだけの映画。話の軸とかテーマとかはこの映画に全くあらへん。何が言いたいんか、何がしたかったんかも全く分からへん。
ここまでダメな映画も珍しいんちゃう?そういう意味では逆に観る価値あるかもな。ダメ過ぎでおもろい!って。でもお金払って観るんはもったいないさかい、テレビで観たって。
多分作った人がエラ過ぎて誰も何も言われへんかったかもな。誰かちゃんと言うたらなあかんわ。逆にそのエラい人かわいそうになってきたわ。ひょっとして、みんなそれを狙ったんとちゃうかと疑ってまうわ。もしそうやとしたら恐ろしいな。それこそ「嫉妬」かもな。あー、こわー。
わしの生まれた街、神戸についても一言。濱口竜介の「ハッピーアワー」をちょっとは見習って欲しい。「ハッピーアワー」の神戸はほんまに素晴らしい。それと比べてこっちの「轢き逃げ」の神戸はロケーション会社のメニューそのままの神戸。何も考えてへん。殆ど「るるぶ」やんか。話にならんわ。
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