TAK44マグナム

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

4.2
超ハッピーでエクセレントなウルトラLOVEなロックンロールムービー!


あのビルとテッドが帰ってきた!
なんと前作「ビルとテッドの地獄旅行」から29年ぶりとなる本作、もちろん主演はキアヌ・リーヴスとアレックス・ウインターの名コンビ!
元々は高校生から始まったシリーズなので2人ともだいぶ歳をとりましたが、そもそもがユル〜い感じの荒唐無稽なコメディなので今回も輪をかけてユル〜く演っちゃってます。
特にキアヌ(笑)

監督は、あの傑作コメディ「ギャラクシークエスト」の人なんですね。
やはり巧い。

内容としては、一作目と二作目を掛け合わせたようなモノ。
一作目は時間旅行をして各時代の偉人たちとの交流を描き、二作目は殺されて地獄に堕ちるも死神の手を借りて復活、結果的に2人のバンド「ワイルドスタリオン」が大ブレイクするまでを描いていましたが、本作では時間旅行をして未来の自分たちと出会ったり、音楽のスーパースターを集めてバンドを結成したり、はたまた地獄にふたたび行って死神と再会したりと大忙しです。
しかも世界滅亡まであと77分とタイムリミットまで設定されている、リアルタイムサスペンスの要素までブッ込んでくるものだから、ビルとテッドどころか2人の嫁や娘、そしてドラゴンボールのフリーザ様そっくりなターミネーターもどきがあっちこっちと駆け巡ることになります。
でも基本がユルいので(苦笑)、あまり忙しなくは感じられず、良い塩梅。  

今はコロナ禍ということもあって世界はズタズタに分断され始めていますよね。
なにせ人と人が距離をとらないとならないわけで。
そんな今だからこそバカみたいにポジティブなビルとテッドが必要!
彼らは決して離れることがありません。
それこそ死ぬまで。
なぜなら、ビルとテッドはお互いを最高にリスペクトしているからなのです。
皆んなが互いにリスペクトし合い、エクセレントであることが世界を救う!
平和っていうのはそうやって築きあげるものなのだと、キアヌやアレックス・ウインターは教えてくれています。
人と人を繋ぐには文化が最適であり、言葉やイデオロギー、そして国境を越えるものが文化ですよね。
ビルとテッドの場合、最もエクセレントな文化が音楽、それもロックンロール!
楽器が弾けなきゃ歌っても、踊っても、はたまたエア演奏でも何でもOK!
誰もが一体になれる、それがロックンロール(という思想)であり、ビルとテッド、そしてその意志を継ぐ者たちが世界を滅びから救うクライマックスでは自然と涙がちょちょぎれましたよ!
文化っていうのは時空をも越えるんです。
大昔から脈々と継がれてきた音楽が世界をひとつにする様を見たいとは思いませんか。
それが見られる映画を、世界が混沌としている今に届けてくれたキアヌたちに感謝しかありません。
キアヌ・リーヴスって人が良いエピソードしか漏れ伝わってこないので、本当に優しくて良い人なのでしょうね。


願わくば、世界中の人々がこの危機にお互いをリスペクトして、力を合わせたセッションで乗り越えることを信じて・・・

ステーーーーーション!!


劇場(シネプレックス平塚)にて